かつて大きな戦いがあった

  世界を覆い尽くさんばかりの戦い

多くの者が戦い

多くの者が死んだ



 そしてある日今まさに戦いの始まろうとしている地に神の使者が降り立った



 その者

  武器も持たず

  防具も持たず

   ただ声のみを以ってこう訴えた



「争いを止めましょう」



 

 その者幾度殺されようともたちどころに蘇り何を言われようとも屈することなく平和を訴え続けた

 いつしか彼女の周囲には多くの人が集まり平和を訴えた

 その数戦場を埋め尽くしやがて争う二国すら吸収し新たな王国が作り上げられる

 永久の平和を望む国



 ホルノス王国



 そしてその建国王はこう呼ばれた



 大天使“セイラム”



 





ホルノス建国神話 『天使の消えた王国で』 より抜粋


 




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